フジテレビ『バイキング』(4月15日放送:2.7%)


3月で終了した『笑っていいとも!』の後番組。いいともと同じ時間帯、曜日毎に司会者を変え生放送している。競合する裏番組は、日本テレビ『ヒルナンデス!』、テレビ朝日『徹子の部屋』、TBS『ひるおび!』など。初回放送は同時間帯トップの6.3%の視聴率を獲得したものの、その後右肩下がりに降下。15日放送で、同時間帯最低視聴率を32年振りに更新した。原因は、とにかく「つまらない」。これに尽きる。「笑っていいとも!」が偉大すぎた。まるで歌のめちゃくちゃ上手い人の直後にカラオケを歌わされるようなものだろう。→ ranking

TBS『いっぷく!』(4月15日放送:1.6%)


こちらは『はなまるマーケット』の後番組。メインMCにTOKIOの国分太一を迎え「いつもの朝に福きたる。」を合言葉に生放送を実施している。初回放送の視聴率は3.7%と不振。その後はバイキングと同様右肩下がりとなり、15日に1.6%という低視聴率となった。→ ranking

どれぐらいヤバイの?


テレビ所有世帯のうち何%が視聴したかを表す推定値のことを視聴率と呼ぶ。では、何%が良くて何%が悪いのか。現在視聴率を測定する唯一の会社「ビデオリサーチ」が視聴率を測定開始してからの指標では、一般的にゴールデンの時間帯において15%を超えると高視聴率、10%切ると低視聴率と言われる。ちなみにビデオリサーチ調べの歴代最高視聴率番組は1963年放送の『NHK紅白歌合戦』で81.4%という数字を叩き出している。一大ブームを巻き起こしたTBS『半沢直樹』の最終回で42.2%。バイキングもいっぷく!もゴールデンタイムの番組ではない。しかしいいとも!の全8054回の平均視聴率は11.5%、近年になって視聴率は下がっていたがそれでも年間平均5%を下回ることはなかった。いっぷく!の裏番組は10%を超えている番組も多い。また先週7日の深夜2時頃に日本テレビで、13日の深夜3時頃にテレビ朝日で映画が放送された。この深夜帯の、しかも制作費のかからない映画ですら視聴率はそれぞれ1.3%、1.1%を獲得している。これらと比較すると視聴率1、2%台がいかに低いか分かるだろう。

テレビの行く末


全体的に視聴率が下がっている現在、制作費は更に抑えられる傾向にある。制作費を抑えれば、ギャラの高い人気タレントは使えないし面白い番組も作りづらくなる。テレビを見ない層が増加する。負のスパイラルに足を踏み入れてしまった状態である。地上波のテレビ放送が始まって60年を超えた今、テレビ放送の在り方を考える転換期だ。果たして地上波100週年を無事に迎えられるだろうか。→ ranking