芸能界の構造は、独禁法に触れる?「干される」という現象を徹底的に解明した本が出版された件
『芸能人はなぜ干されるのか? 芸能界独占禁止法違反』
今まで毎日のようにテレビで見かけていたタレントや歌手、俳優などがある日を境にぱったりと見かけなくなることがある。一般社会でいうと、働き盛りの営業社員が突然姿を消すようなもので、常識的には考えにくい現象だ。だが、芸能界というところはそんなことがよく起こる。そして、その裏側を暴露した本がこのたび出版されたのだ。→ ranking
干された芸能人
2001年に独立しようとした鈴木亜美、1979年に独立した森進一など、事務所を移籍する場合に干されることが多い。本によると、これは引き抜き禁止という事務所間の暗黙の了解によるものだとされる。映画界でも以前は、五社協定というものがあり、各社、専属の俳優を持っていたことがあった。しかしこれは、独禁法に違反する行為であると専門家は指摘する。
アメリカにはタレントの労働組合がある
日本ではタレントは商品であり、会社の所有物とされている。所有物であるから、そこに例えば恋愛禁止といったような人権を無視したようなルールを当てはめることも平然と行われている。アメリカではタレントの人権を守るためにも労働組合が存在する。最近、小泉今日子がキャスティングが政治的だと批判したが、日本の芸能界もそろそろ労働環境を見直す時期にきているのではないだろうか。