ゴーストライター問題で先日謝罪会見を行った佐村河内氏。ゴーストライターを依頼していた新垣隆氏を「絶対に訴える」など、ある意味破天荒な会見を行った。この会見は単なる謝罪会見とはならず、むしろ問題や疑念を更に生み出した泥沼会見となった。

  • 損するのは誰だ!?

さてこのゴーストライター問題、泥沼化して最も損するのはいったい誰なのか?問題の発端となった佐村河内氏、もしくは新垣氏?それとも週間文春?日本コロムビアだろうか?実はNHKがもっとも青ざめている。佐村河内氏が現代のベートーベンとしてここまで注目されたのは、2013年に放送されたNHKスペシャル『魂の旋律~音を失った作曲家~』によるところが大きい。この放送をきっかけに知名度は急上昇、CDの売り上げにも大きく貢献した。

  • NHKはシロ?クロ?

しかし今回の問題が露呈してしまったことで、NHKは思わぬとばっちりを食らうことになってしまった。果たしてNHKの関係者は番組の制作にあたって、佐村河内氏の嘘にまったく気づくことはなかったのだろうか。実はこの番組内で佐村河内氏が作曲を行っているシーンは一度も出てこない。完成した譜面を持って部屋から出てくるシーンはあったが、譜面を書いているシーンはまったくない。今回の問題が長引くことによって、これらの真相も白日のもとにさらされることになるだろう。NHKが本当にシロであれば問題はないが、クロであればNHKというブランドは一気に失墜してしまうことになる。